特集・Ⅰ 外陰,腟の手術
直腸腟瘻について
小石 今朝光
Kesamitsu Koishi
pp.1111-1112
発行日 1971年11月10日
Published Date 1971/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204516
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緒言
私は旧くから婦人科医であるからには婦人科医としての特性を遺憾なく発揮するために,腟の手術はもちろん,腟を手術野とする手術に堪能していることが必要であると考えてその面での努力を重ねているものの一人である。この意味で直腸腟瘻の手術は手頃な手術といえると思う。
ところで婦人科医の遭遇する直腸腟瘻はその大多数が分娩に関係するものに限られているといつても過言ではない。ことにこの大部分が鉗子手術に起因するものである。しかし最近は吸引遂娩術の普及によつて直腸腟瘻の発生は著しく減少し,外来を訪れる患者も稀である。
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