研究
産婦人科領域における矢田部—ギルフォード性格試験の応用に関する研究
時永 達已
1,2
,
満野 博章
1,2
Tatsumi Tokinaga
1,2
1千葉大学医学部産婦人科教室
2市立甲府病院産婦人科
pp.995-997
発行日 1967年12月10日
Published Date 1967/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203814
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はじめに
産婦人科領域においても精神身体医学(PSM)の概念が導入されて久しい1)2)。可能な限り理想的な医者患者関係(Physician-Patient Relationship)を得る根本は医師の患者に対する愛情であり,詳細な面接と観察であるが,客観的判断に負う点が大きく,この欠点を補うために心理テストの持つ意義は大きい。
ただし臨床心理学専攻者との有機的提携の得られる心身症外来を欠く現況において,婦人科患者を精神科に紹介することは我国における結婚観念からして多くの抵抗が生ずる場合があり3),我々も婦人の一生を不幸におとし入れた苦い経験がある。従つて了解可能な範囲にある婦人は当科で管理を続ける症例が多い。
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