誌上シンポジウム"新生児"・4 新生児黄疸(上)
〈Discussion〉新生児黄疸(上)
小林 隆
1
,
官川 統
2
,
馬場 一雄
3
1東大産婦人科
2東大分院産婦人科
3日大小児科
pp.312-319
発行日 1967年4月10日
Published Date 1967/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203681
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司会 どうもありがとうございました。それではこれからディスカッションにはいりたいと思います。その前に私から素人的な質問をします。Rh不適合の問題は純免疫的なメカニズムで解明されたわけですが,そうだとすればABO型不適合の説明はもつと容易であり,推定できたはずですね。わざわざ免疫されなくても型がちがえば母体側にはその抗体がたくさんあるから,それが胎児側へ移行して溶血が起こるわけでしよう。だからABO不適合による新生児黄疸はもつと早くからクローズアップされるはずなのに,実際はそうではなかつた。Rh不適合がわかつてからようやくABO不適合も云々されるようになつた。このように順序が逆になった理由が私にはよくわからないのですが……。
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