Japanese
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臨床研究
骨盤位の膝胸位整復法について
Reduction of breech presentation under knee-chest position
三井 武
1
Takesi Mitui
1
1日本医科大学第一医院産婦人科教室
pp.650-652
発行日 1960年7月10日
Published Date 1960/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202238
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Ⅰ.緒言
妊娠中に於ける骨盤位は,妊娠の前半期には頭位に伯仲するが,後半期殊に末期には著減し,縦位中約3〜4%に過ぎないと云われている。併しながら骨盤位分娩が頭位分娩に此べて母児殊に新産児に対して著しく悪影響を及ぼすことについては異論がなく,小畑1)によれば15211例の頭位分娩中,死産226例,1.5%±0.066に対し骨盤位分娩では716例中死産41例,5.7%±0.58で頭位分娩に比して骨盤位分娩では著しい予後の不良が認められるが,整復法の可否については賛否交々で一致しない。即ち反対論としては,妊娠末期には胎児は自己廻転して頭位になるものが多いこと,又自己廻転しない例では外廻転も困難なことが多く,無理に外廻転を行うことによつて前,早期破水,臍帯巻絡,四肢の脱出,早産誘発,胎盤早期剥離等の種々の障碍を起す惧れがあること等から否定的な立場を唱えるものも多い。
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