Japanese
English
症例報告
奇形腫より発生した卵巣・腹膜偽粘液腫の1例
A case of pseudomyxoma of ovary and peritoneum growing out of teratoma
宮村 通敏
1
,
小玉 敬彦
1
Michitoshi Miyamura
1
1長崎大学医学部産婦人科学教室
pp.525-527
発行日 1959年6月10日
Published Date 1959/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201980
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I.緒言
腹膜偽粘液鍾は卵巣偽ムチン嚢腫の一異形とされる卵巣偽粘液腫に併発し臨床的に悪性の経過をとる疾患であり,虫垂粘液嚢腫,腸憩室等をも原発巣とするが卵巣を原発としたものは1884年We-rthが始めて報告しPseudomyxoma peritoneiと命名したものである。
わが国に於ては1904年星野が報告して以来,斉藤によれば婦人科以外の領域を含めて105例に達し,内女性では虫垂性のもの12例,卵巣性32例で卵巣原発のものは虫垂性の約3倍に及ぶという。本例は産婦人科報告例中五十嵐についで54例目である。
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