原著
分娩第1期に使用する鎭痛剤の研究
久保内 美知子
1
1警友病院産婦人科
pp.43-50
発行日 1956年1月10日
Published Date 1956/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201312
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緒言
分娩時麻酔法は約百年前の1847年に英・J.YSimpsonによつて創始された。当時の方法はエーテル乃至はクロロホルムによる吸入麻酔法のみで,その使用も児の娩出時にのみ用いられたに過ぎなかつた。
ところが分娩時麻酔法の完遂は分娩当初からの鎮痛が必要である。これには約50年前の1906年に,独・フライブルヒのGausにより始められた,モルフィン・スコポラミン皮注迷朦法があるが,欠点として児の呼吸抑制が強いため22),今では用いる者はない。
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