症例研究
組織学的検索により発見された卵巣妊娠の1例
辻井 信孝
1
,
前田 仁一
2
1花岡鉱山病院産婦人科
2花岡鉱山病院外科
pp.631-633
発行日 1955年6月10日
Published Date 1955/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201207
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緒言
卵巣妊娠は1899年van Tussenbroeck1)により,最初の正確な症例が報告されて以来,漸次その数を加え,1942年Curtiss2)は丈献により89例を集計し,我が国でも長谷川,岸3)の症例報告並びに詳細な検討をはじめ,池田4),満谷5),安中6),小山7),小川8),田中9),今井,永井10),中本11),河野12),西その他13)の報告があるが,福田14)のによればなお30数例にすぎず,比較的稀な疾患とされている。我々も子宮外妊娠として開腹した結果,肉眼的には卵巣出血と診断したものが,更に組織検索により卵巣妊娠と確定された1例を経験したので,ここに報告する。
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