原著
赤血球溶血物の脳下垂体後葉ホルモン血圧上昇因子に及ぼす影響について
金沢 太郎
1
1東京大学医学部産婦人科学教室
pp.601-603
発行日 1955年6月10日
Published Date 1955/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201199
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緒言
妊婦血漿(清)中に脳下垂体後葉ホルモンの子宮收縮,抗利尿,及血圧上昇の各因子を非活化する酵素が出現する事はFekete, Dietel及びSchockaert et Lambillon 以来知られて居り,吾が国でも森,並木,小畑,金沢等の報告があるが,Page, Werle等により発見された赤血球Pitocinase (Oxytocinase)に関しては,1952年その妊娠月数と共に漸増する事を始めて明かにした余2)の実験以外に報告がない。余は該酵素の生理的意義の解明を志して目下実験を進めつゝあるが,今回妊婦赤血球溶血物の下垂体後葉ホルモン血圧上昇因子に対する抑制作用について実験し,知見を得たので報告する。
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