原著
漿液性卵巣嚢腫及び卵管溜水腫内容液の蛋白質について
貴家 寬而
1
,
鈴木 雅洲
1
,
佐藤 頌二
1
1東北大学医学部産婦人科教室
pp.486-488
発行日 1955年4月10日
Published Date 1955/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201176
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1.緒言
漿液性卵巣嚢腫及び卵管溜水腫の内容液の化学成分に関して,既に大分以前に詳細な研究が行なわれたが,最近30年間の本邦及び外国の文献には,これらに関する報告を殆ど見出すことが出来ない。過去の報告によれば,漿液性卵巣嚢腫も卵管溜水腫も,アルブミン並びにグロプリン等よりなる血清様物質であると云う。最近化学的検査法が進歩し,殊に蛋白質に関しては数十年以前とは比較にならぬ程差が生じた。吾々は漿液性卵巣?腫と卵管溜水腫との内容液の蛋白質につき検討を加え,果して血清と同様な物質であるか否かを考究して発表する。
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