症例研究
妊娠6ヵ月に合併せる卵管莖捻轉の1例
野口 正
1
1新潟大學産婦人科教室
pp.290-292
発行日 1953年5月10日
Published Date 1953/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200834
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卵管の茎捻轉は卵巣嚢腫茎捻轉の如く比較的しばしばみられるものではなく,殊にこれが妊娠に合併したものは歐米に於いても少く,Savage (1935)が自驗例を含め14例の精細なる報告をなし,その他Scheldonが妊娠2ヵ月の右卵管茎捻轉を,又Eunikeが妊娠3ヵ月の右卵管單獨茎捻轉を報告している。本邦に於いては中川(9ヵ月)廣田(4ヵ月),宇美(3ヵ月),小澤(10ヵ月),黒川(4ヵ月)の諸氏の報告をみるに過ぎない。(第1表),最近余は急性虫垂炎の疑いのもとに外科に於て開腹した結果,右側卵管茎捻轉であることが判明した1例を經驗したので,こゝに追加報告する。
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