原著
妊婦の細胞外液量と循環血漿量
松本 益太郞
1
,
木村 定一郞
2
1青森縣厚生連西北病院産婦人科
2弘前大學醫學部産婦人科學教室
pp.131-133
発行日 1953年3月10日
Published Date 1953/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200798
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I.緒言
浮腫性疾患において,Molenar,Brodie及び砂原等は細胞外液量が増加すると述べ,又Rose-nbaum及びLavietesはNaSCNが血液水分に結合すると言い,Scheinberg及びKowalskiはNaSCNが血清蛋白に結合する事大で,血漿と細胞外液との濃度差は10%を遙かに超え,従つて解剖學的細胞外液相と一致しないと述べるなどロダン法に依る細胞外液量測定に對して疑義をいだくものもあるが,Henschel及びMiekelsen等はロダン法に依る細胞外液量が臨床的の浮腫とかなり良く一致する事を確めた。然して本法は現在諸種疾患,就中浮腫疾患の細胞外液量測定に應用されている。余等は妊婦について本法に依り細胞外液量を測定し,同時に循環血漿量をも測定し,細胞外液量と循環血漿量,血漿蛋白質量,血液水分量,血漿水分量との相關々係を検討して見た。
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