推計學
推計學算法(Ⅷ)
宮 信一
1
1東京大學醫學部産婦人科學教室
pp.324-329
発行日 1951年8月10日
Published Date 1951/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200522
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§實驗計劃法の沿革
記述統計學が,觀察結果の整理を目標とするのに對して,推計學の特徴は,實驗の計劃を主なる使命の1つとする。このことについて我々は若干考察を試みよう。
作物を裁培して之に施した肥料の効果を檢討したり,又作物の品種の差異による收量の多少を知ろうとする手段として農學では,圃場試驗(field trial)が行われている。これは圃場に實際作物を裁培し品種肥料等々の差異に基く成長,收量等を知ろうとするのであるが,これには氣温,氣流濕度,光,土地の肥沃度等々數え上げれば限りのない要約の影響を受けることとなり,圃場全體に同一品種を裁培し同一施肥,同一處理を施した所謂齊一試驗(uniformity trial)の結果からも,土壊の異質性(soil heterogeneity)即ち地力の相違というものが意外に大きいことが判明した。つまり結果を判定するのに地力の相違が,初めからつきまとうため果して肥料が効いたか,それとも土地が肥えてる部分に作物が裁培されたため,肥料は實際は無効であるに不拘,見掛け上收量が増したのかの判別が困難となる。
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