症例
子宮頸部large cell neuroendocrine carcinomaの1例
濱田 裕貴
1
,
小池 彩
1
,
松本 大樹
1
,
吉田 祐司
1
,
我妻 理重
1
,
坂元 和宏
2
1大崎市民病院産婦人科
2大崎市民病院病理診断科
pp.74-77
発行日 2011年1月10日
Published Date 2011/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102552
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子宮頸部の神経内分泌腫瘍は比較的稀とされ,大細胞神経内分泌癌(LC-NEC)はそのなかに分類される.今回,子宮頸部のLC-NECの1例を経験したので,報告する.
症例は29歳の女性.2経妊・2経産.不正性器出血にて近医を受診し,子宮頸癌の診断にて,精査加療目的で当院紹介となる.細胞診ではSCC,コルポスコピーでは外向性に発育する径1 cmほどの腫瘍を認め,組織診では小細胞癌が疑われた.MRI・CTでは腫大リンパ節や遠隔転移は認められず,stage Ib1期.自己血800 mlを準備し,広汎子宮全摘・両側付属器切除術が施行された.病理にて,クロモグラニンとシナプトフィジンが陽性,腫瘍胞巣の辺縁に柵状配列が認められ,大細胞神経内分泌癌のstage Ib1期の診断であった.補助治療として放射線化学療法を施行し,現在再発を認めていない.
LC-NECについての一般的な概念や病理組織像,治療法について考察を加えて報告する.
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