今月の臨床 無痛分娩・和痛分娩ガイダンス
III.硬膜麻酔分娩とその影響
硬膜外麻酔分娩で生まれた新生児の評価
46.硬膜外麻酔分娩で生まれた新生児の評価について教えて下さい.
渡邉 智子
1
1相模原協同病院小児科
pp.480-481
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101220
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1 麻酔薬による影響の評価
新生児が麻酔薬による影響をどの程度受けているかを評価するために,出生直後はアプガースコアと臍帯動脈血血液ガス分析が有用である.母体に麻酔薬が投与されている場合,児の心拍数,皮膚色は抑制されないが,呼吸,反射および筋力は抑制されることがある.Murphyら1)の報告では,無麻酔群に比べ硬膜外麻酔を含めた麻酔群ではアプガースコアはやや低値を示している.また,硬膜外麻酔群と対照群の臍帯動脈血pHを比較した越知ら2)の報告では,両群間に差はなく,硬膜外麻酔を用いた無痛分娩は新生児において安全であったとしている.
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