今月の臨床 無痛分娩・和痛分娩ガイダンス
II.硬膜外麻酔分娩の概要
硬膜外麻酔の手技
27.硬膜外麻酔分娩の開始時期について教えて下さい.
横田 和美
1
,
照井 克生
1
1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター周産期麻酔部門
pp.422-423
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101201
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1 開始前の処置
無痛分娩希望の妊婦は,陣痛発来した時点から誤嚥防止のために絶飲食とする.しかし,最終経口摂取から一定時間経過するまで硬膜外麻酔開始を遅らせる必要はない.妊婦はすべて“フルストマック”であると考えるべきであり,一定時間経過したからといって誤嚥の危険性がなくなるわけではないからである.直前に経口摂取をしてしまった妊婦が急に硬膜外麻酔を求めた場合は,メトクロプラミド(プリンペランィ)10 mgを静注して胃内容量減少をはかる.
絶飲食に対する水分補給と,低血圧への対処の目的で末梢静脈路を確保する.
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