今月の臨床 妊産婦と薬物治療─EBM時代に対応した必須知識
Ⅱ.妊娠中の各種疾患と薬物治療
1.日常的な突発疾患の治療と注意点
[呼吸器系疾患] 急性気管支炎,肺炎
山中 智哉
1
,
安水 洸彦
1
1NTT東日本関東病院産婦人科
pp.424-425
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100221
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1 診療の概要
呼吸器感染症は,大きく気道感染症と肺実質感染症に分けられ,気道感染症には感冒,急性気管支炎,慢性気道性疾患などが含まれ,肺実質感染症には肺炎,肺化膿症などが含まれる.
1. 急性気管支炎
急性気管支炎は感冒ウイルス,インフルエンザウイルス,アデノウイルス,肺炎マイコプラズマなどの感染による気管・気管支の炎症である.急性気管支炎を繰り返すことにより気管支は不可逆的な変化をたどり,慢性気管支炎や慢性閉塞性肺疾患の原因となる.
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