症例検討会 骨・軟部腫瘍20例
〔症例6〕背部軟部腫瘍(Leiomyosarcoma)
後藤 守
1
,
山脇 慎也
1
,
姥山 勇二
1
,
宮川 明
2
1国立札幌病院整形外科
2国立札幌病院病理
pp.493-496
発行日 1980年5月25日
Published Date 1980/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908603
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患者:46歳,男.
臨床経過:昭和53年2月右背部に鶏卵大の無痛性腫瘤に気付いた.放置するに増大するため同年6月某医受診.軟部腫瘍の診断で6月8日手術.大きさは15×15cmで組織診断でsarcomaと判明したため当科紹介された.6月23日(術後2週目)手術部に6×5cmの腫瘤を触知.血管造影にて悪性腫瘍の所見を得たため7月4日再度手術にて腫瘤を切除した.術後局所に放射線治療を行うと同時にADMの全身投与を開始したが,9月5日左肺に直径1.5cmの転移巣が2コ出現した.ADM治療を継続したが左肺転移巣は増大し,更に11月5日右肺にも直径1.0cmの転移巣が3コ出現した.昭和53年12月7日増大した左肺転移巣の切除術を施行.以後CQを投与していたが右肺転移巣も増大してきたため,昭和54年3月6日右肺転移巣の切除術を行つた.現在新たな転移巣もなく患者は健在である.
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