Japanese
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臨床経験
多発性硝子様線維腫(Fibromatosis Hyalinica Multiplex)の1症例
Fibromatosis Hyalinica Multiplex: A Case Report
木次 敏明
1
,
笠原 吉孝
1
,
瀬戸 洋一
1
,
駒井 理
1
,
越智 純子
2
Toshiaki Kitsugi
1
1滋賀県立小児整形外科センター整形外科
2滋賀県立小児整形外科センター小児神経科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shiga Pediatric Orthopaedic Centre
キーワード:
若年性硝子様線維腫
,
juvenile hyalin fibromatosis
,
多発性硝子様線維腫
,
fibromatosis hyalinica multiplex
Keyword:
若年性硝子様線維腫
,
juvenile hyalin fibromatosis
,
多発性硝子様線維腫
,
fibromatosis hyalinica multiplex
pp.731-733
発行日 1989年6月25日
Published Date 1989/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908127
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抄録:我々は,生後2カ月より関節拘縮を初発症状として発症した,多発性硝子様線維腫(若年性硝子様線維腫)の1例を経験した.
症例は,2歳3カ月の男児.生後2カ月,両膝関節の屈曲拘縮が認められ,レ線写真には骨透亮像が存在した.1歳10カ月より頭部皮下に,多発性の軟部腫瘤が発生し,徐々に大きくなった.2歳3カ月,生検術を施行した.腫瘤は,灰白色,ジェリー状であった.組織学的には,粘液多糖類を有する粘液様ないし硝子様な基質を有し,その基質の中に,elongatedまたはovalな核を有する細胞が存在した.臨床症状,組織学所見より,多発性硝子様線維腫(若年性硝子様線維腫)と診断した.術後6カ月の現在,頭部腫瘤に変化はないが,上,下顎部,肛門部に,腫瘤の広がりが認められる.
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