Japanese
English
論述
外傷後膝伸展拘縮に対する治療と成績—大腿四頭筋形成術を中心として
Quadricepsplasty for Posttraumatic Contracture of the Knee with Special Reference to Thompson's Method
岡本 連三
1
,
腰野 富久
1
,
藤井 英也
1
,
伊藤 淳
1
Renzo Okamoto
1
1横浜市立大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
外傷後膝伸展拘縮
,
posttraumatic extension contracture of knee
,
大腿四頭筋形成術
,
quadricepsplasty
,
後療法
,
after treatment
Keyword:
外傷後膝伸展拘縮
,
posttraumatic extension contracture of knee
,
大腿四頭筋形成術
,
quadricepsplasty
,
後療法
,
after treatment
pp.686-692
発行日 1987年6月25日
Published Date 1987/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907639
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抄録:外傷後の膝高度伸展拘縮例に大腿四頭筋形成術を行った.対象は骨折後14膝(感染合併4膝),高位脛骨骨切り術などの抜釘時に行ったもの15膝,計28例29膝(男10,女18)であった.手術法はThompson法を主体の四頭筋形成術であるが,本法のみで不十分な例にJudet法(3膝)を追加した.骨折後14膝について,術前膝屈曲平均47°,術後114°,平均64°の改善を得た.正座可能例3例見られた.合併症として,膝蓋部の皮膚壊死が2例あり.有茎植皮術を行ったが,1例は屈曲30°と術前と変わらなかったが,他は125°屈曲可能であった.一方脛骨骨切り後の抜釘時に行った15膝では術前平均85°,術後104°,平均改善度19°と改善角度は小さかったが,術後の屈曲角度は前者とほぼ同じであった,本手術は満足しうる手術と考えられる.手術後得られた屈曲角度が術後減少してしまう例が見られ,後療法の良否が重要で,当科では術後4日〜1週間内に90°以上屈曲するよう工夫している.
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