Japanese
English
臨床経験
乳児化膿性股関節炎を疑った血友病Aの1例
A Case Report of Acute Hemarthrosis in the Hip Joint of Infantile Hemophilia A
岩森 洋
1
,
安達 長夫
1
,
杉田 孝
1
,
上田 一博
2
Hiroshi IWAMORI
1
1広島大学医学部整形外科学教室
2広島大学医学部小児科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hiroshima University, School of Medicine
キーワード:
血友病A
,
hemophilia A
,
急性出血性関節症
,
acute hemarthrosis
,
乳児股関節
,
hip joint of the infant
Keyword:
血友病A
,
hemophilia A
,
急性出血性関節症
,
acute hemarthrosis
,
乳児股関節
,
hip joint of the infant
pp.93-95
発行日 1983年1月25日
Published Date 1983/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906673
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血友病は血液凝固因子の欠乏による出血性疾患で,重症例では関節内に自然出血をきたすことがある.一般に,関節内出血は関節運動が活発となり,歩行を開始する満1歳前後より出現する場合が多く,乳児期での発生は稀である.また,急性関節内出血は疼痛のほか,腫脹,発赤,局所熱感などを伴うため化膿性関節炎と誤まられることがあり,特にいまだ血友病と診断されていない乳児例では,その診断は困難なものと思われる.
私達は乳児化膿性股関節炎を疑われて入院し,採血部位からの止血が困難なことより,偶然血友病Aによる関節内出血と判明した症例を経験したので,若干の考察を加え報告する.
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