症例検討会 骨・軟部腫瘍23例
症例14—右肩関節部腫瘍
丹菊 臣生
1
,
赤星 義彦
1
,
武内 章二
1
,
菱田 豊
1
,
常田 昌弘
1
,
兼松 秋生
1
,
長沢 博正
1
,
北川 洋
1
,
下川 邦泰
2
,
尾島 昭次
2
1岐阜大学整形外科
2岐阜大学第2病理
pp.504-507
発行日 1981年5月25日
Published Date 1981/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906353
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
患者:32歳,主婦.昭和46年10月頃より右肩関節の運動時痛に気づいたが放置.昭和49年1月,出産後より同部の疼痛は増強し,その後右肩関節の挙上障害を来たしたため,同年10月2日当科に入院した.
局所所見:右肩関節背面に弾性軟の境界明瞭で,深部と強く癒着した3×3cm大の半球状の腫瘤を触知した.単純X線像で肩甲骨頸部に骨破壊像を認めたが(第14-1図a),入院時諸検査では赤沈30mm,LDH 290IU/l,ALP 93IU/lとやや高値を示したほか,とくに異常を認めなかつた.悪性骨腫瘍の診断の下に,3800radsの60Co照射とADR 90mgの全身投与後,広範切除術を施行した.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.