特集 Multiply operated back
Multiply operated back—現状と将来
井形 高明
1
Takaaki IKATA
1
1徳島大学医学部整形外科学教室
pp.325
発行日 1981年4月25日
Published Date 1981/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906315
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脊椎疾患に対する治療医学の動向のなかで,手術の占める位置は依然として重要である.手術療法を採用するに当つては,術前の周到な検討と準備,理想的な手術および注意深い術後管理のどれ一つとして欠くことはできない.これがために掘り下げられた研究の数は枚挙の暇がないほどであり,その成果は格段の進歩を遂げた脊椎手術成績で窺い知ることができる.
しかし,手術の実際ではsurgical riskを皆無にできているとは限らず,また神経要素への手術瘢痕の絡みや脊椎機能の破綻を抑止しえず,再手術に至る症例を重ねているのも事実である.脊椎外科における80年代の発展を望むにつけ,これまでの成長をふり返つて地歩を固めるのも一策と考える.
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