Japanese
English
論述
脊柱彎曲状態よりみた無分離脊椎すべり症
Degenerative spondylolisthesis: The analysis of the spinal curvature
山本 穰
1
,
茂手木 三男
1
,
岡田 征彦
1
,
岡島 行一
1
,
古府 照男
1
,
横田 昌幸
1
Minoru YAMAMOTO
1
1東邦大学医学部整形外科学教室
1Dept. of orthop. surg., school of medicine, Toho university
キーワード:
脊柱彎曲状態
,
spinal curvature
,
無分離脊椎すべり症
,
degenerative spondylolisthesis
,
椎弓
,
laminae of the vertebral arch
,
椎間関節
,
intervertebral joints
,
姿勢
,
posture
Keyword:
脊柱彎曲状態
,
spinal curvature
,
無分離脊椎すべり症
,
degenerative spondylolisthesis
,
椎弓
,
laminae of the vertebral arch
,
椎間関節
,
intervertebral joints
,
姿勢
,
posture
pp.842-850
発行日 1980年9月25日
Published Date 1980/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906198
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はじめに
Junghanns5)が1930年椎間関節突起間部に分離のないすべり症の11症例を報告し,これをpseudo spondylolisthesisと呼称し,その成因は椎弓の水平化と椎間関節の前傾にあるとした.その後Friedl(1935年),Guntz(1937年)Macnab9)(1950年)等も同様の症例を報告し,これについてNewman12)は1963年椎弓角の増大はなく,椎間関節の著明な変性性変化を伴つていたところからdegenerative spondylolisthesisと呼称した.一方Rosenberg14)は椎間板変性に起因する椎体の異常動揺性が脊椎後方要素に変化をもたらす事をその成因にあげている.
本邦においては1929年神中4)の報告以来数多くの報告がみられ,本症の成因について小泉7),村上11)等は椎間板変性による椎体の異常動揺性をあげているが,我々は本症の剖検例,すべり発現過程の検討等により椎間板変性よりはむしろ椎弓,椎間関節等後方要素の変化を1次的な発症要因と考えている.
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