臨床経験
上腕骨外上顆炎(テニス肘)の集計的観察とその治療成績
秋月 章
1
,
田中 義也
1
Syo AKIZUKI
1
,
Yoshinari TANAKA
1
1佐久総合病院整形外科
pp.879-882
発行日 1978年9月25日
Published Date 1978/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905776
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はじめに
上腕骨外側上顆炎(以下外上顆炎と略す)は,英米ではtennis elbowと呼ばれ,1873年Rungeが,また1883年Majorが報告し,1885年Lancetにtennis elbowとして発表されて以来欧米には数々の研究がある.この疾患は,前腕の回旋運動と,手関節をコントロールする前腕の伸筋群の過度の使用により,肘部に疼痛と機能障害を来たすものであるが,特にテニス選手に目立つておこるものではないので,外上顆炎という名称を我々は使用している.この疾患は外来で日常しばしばみられる疾患ではあるが,その実態に関して詳しく調査した最近の報告は少ない.我々は佐久総合病院の症例について,発生頻度と局所ステロイド剤注射の効果について検討したので報告する.
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