専門分野/この1年の進歩
日本小児整形外科学会―この1年の進歩
石井 良章
1,2
1杏林大学医学部整形外科
2第10回日本小児整形外科学会
pp.312-314
発行日 2000年3月25日
Published Date 2000/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902943
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過去一年間を振り返って小児整形外科領域の臨床では格段に進歩した診断法,治療法は見当たらない.しかし,研究面では学会,研究会の場を通じて疾病の成因解明へのアプローチなどが徐々に示されていることは興味深い.1999年の日本小児整形外科学会は11月25日(木),26日(金)の2日間,すみだリバーサイドホール(東京)を中心に3会場で行われた.本学会は少子化に伴う症例数の減少,疾病構成の変化,魅力的な研究プロジェクトや学会活性化の問題を抱えており,若手医師の関心は低く,近年沈滞,低落傾向が顕著であった.1999年の学会は第10回という節目を迎えて,今後学問的にはどのような方向を目指し,活性化への工夫は如何にすべきかを示す岐路に立つ重要な場と位置づけられた.そこで,学問的には主題と講演の中からいくつかを選び,学会活性化に関しては国際化を目指す方向について紹介する.
主題の中からは骨端線損傷を取り上げた.講演の中では,加藤幸夫氏,山田正夫氏,Merv Letts教授の教育研修講演を取り上げた.また,国際化への第一歩としてアジアを中心に参加した若手医師によるEnglish sessionについても触れる.
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