Japanese
English
臨床経験
重度腰椎すべり症に対する整復・固定術の1例
Reduction and Interbody Fusion of Severe Spondylolisthesis : A Case Report
麻田 義之
1
,
井戸 一博
1
,
伊勢 健太郎
1
,
中村 孝志
1
,
玉木 茂行
2
,
高木 治樹
2
,
高塚 和孝
2
,
清水 克時
3
Yosiyuki Asada
1
1京都大学医学部整形外科
2福井赤十字病院整形外科
3岐阜大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kyoto University
キーワード:
spondylolisthesis
,
すべり症
,
reduction
,
整復
,
interbody fusion
,
椎体間固定
Keyword:
spondylolisthesis
,
すべり症
,
reduction
,
整復
,
interbody fusion
,
椎体間固定
pp.209-212
発行日 1997年2月25日
Published Date 1997/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902111
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抄録:今回われわれは,grade Ⅲの重度腰椎すべり症に対し,整復・固定術を行った.すべりの再発のため再手術を要したが,ほぼ完全な整復が得られ術前の症状も軽快した.手術は後方よりinstrumentationを用いて整復し,初回手術では後方より,再手術時には前方より椎体間固定を行った.重度すべり症に対しin situ fusionで好結果を得られるとの意見もあるが,術中所見では神経根がすべりにより強く牽引されており,症状改善のためには整復が必要との印象を受けた.神経学的合併症防止のためSEPモニタリング下に徐々に整復することにより安全に手術が行われた.
また,重度すべり症では下位椎体,特に仙椎上面がドーム状変形を起こしている場合があり,確実な固定を得るために,そのことを考慮に入れて移植母床作成および骨移植を行うことが必要と考える.
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