増大号特集 絶対! 整形外科外傷学
7章 外傷教育
海外留学のススメ—若手に送るメッセージ
マイクロサージャリー臨床留学のススメ
林 洸太
1
Kota HAYASHI
1
1JA山口厚生連小郡第一総合病院整形外科
1Department of Orthopedics, Ogori Daiichi General Hospital
pp.736-738
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408203012
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私は,四肢骨折治療,手外科,マイクロサージャリーの技術を駆使した重度四肢外傷の再建,および腕神経叢損傷を中心とした末梢神経損傷の再建を専門としている.主に,マイクロサージャリー全般と腕神経叢損傷の再建を学ぶために,台湾のDepartment of Plastic and Reconstructive Surgery, Chang Gung Memorial Hospital(長庚紀念病院,CGMH)のLinkou(林口)branchに2022年7月〜2023年6月の1年間留学した.CGMH, Linkouはベッド数が3,000〜3,500以上,手術室が約100ある巨大病院で,遊離皮弁を用いた再建手術(頭頸部,乳房,神経,外傷)が1カ月に約100件と症例数が非常に多く,世界中からinternational fellowを毎年8〜9人受け入れている1-3).それに加えて海外からの見学者も常時受け入れており,非常に国際色豊かである.
International fellowの構成は,形成外科トップのFu-Chan Wei教授のfellowが8人と,神経チームのDavid Chuang教授のnerve fellowが1人であった.前者は頭頚部,乳房,神経,外傷の各チームをローテーションするが,後者は基本的に1年間神経チームのもとで研修する.私はclinical nerve fellowとして留学した(図1).
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