Japanese
English
症例報告
変形性膝関節症として紹介を受けた巨大膝窩囊腫による選択的腓骨神経麻痺の1例
Selective Compression Neuropathy of Common Peroneal Nerve Caused by a Giant Popliteal Cyst: Case Report
福島 啓太
1
,
小宮 浩一郎
1
,
谷 英明
1
Keita FUKUSHIMA
1
,
Koichiro KOMIYA
1
,
Hideaki TANI
1
1川崎市立川崎病院関節機能再建・人工関節センター
1Joint Reconstruction and Arthroplasty Center, Kawasaki Municipal Hospital
キーワード:
膝窩囊腫
,
popliteal cyst
,
総腓骨神経
,
common peroneal nerve
,
圧迫性神経障害
,
compression neuropathy
Keyword:
膝窩囊腫
,
popliteal cyst
,
総腓骨神経
,
common peroneal nerve
,
圧迫性神経障害
,
compression neuropathy
pp.1163-1166
発行日 2022年9月25日
Published Date 2022/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202446
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膝窩囊腫により選択的腓骨神経麻痺を生じた稀な1例を経験した.54歳男性.変形性膝関節症(OA)の手術目的で紹介されたが,紹介目的とは異なり腓骨神経麻痺が最も優先度の高い問題点と判明し,囊腫摘出術を施行した.OAや随伴する膝窩囊腫が下肢神経症状を呈することは少ないため,その原因として腰椎疾患を想起しやすい.このような診療バイアスは日常的に遭遇する疾患に内包された稀な病態をマスクする可能性があり,先入観を排除して丁寧に診察を行うことの重要性が再認識された.
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