Japanese
English
臨床経験
頚椎前方固定術後深部感染の臨床的特徴
Infection after Plated Anterior Cervical Fusion Surgery
尾立 征一
1
,
四方 實彦
1
,
大槻 文悟
2
,
山村 知
1
,
川口 慎治
1
,
池田 周正
1
Seiichi ODATE
1
,
Jitsuhiko SHIKATA
1
,
Bungo OTSUKI
2
,
Satoru YAMAMURA
1
,
Shinji KAWAGUCHI
1
,
Norimasa IKEDA
1
1学研都市病院整形外科
2京都大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Gakkentoshi Hospital
2Department of Orthopaedic Surgery, Kyoto University
キーワード:
頚椎前方除圧固定術
,
anterior cervical decompression and fusion
,
感染
,
infection
,
食道穿孔
,
esophageal perforation
Keyword:
頚椎前方除圧固定術
,
anterior cervical decompression and fusion
,
感染
,
infection
,
食道穿孔
,
esophageal perforation
pp.413-417
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201341
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頚椎前方固定術後の深部感染は極めて稀な合併症である.当科で2006年以降に前方除圧固定術を965名に施行し,深部感染は8名で発生した.術後1カ月以降の発症が6名で,そのうちの少なくとも2名で食道穿孔を合併していた.感染症状が顕在化するよりも早い段階から嚥下障害を訴えていたが,局所の感染徴候が乏しく,気付かれなかった.感染を示唆する画像所見として,MRI・T2強調画像で椎体前方に広がる高輝度変化,CTやX線写真での移植骨・プレート周囲のfree air,移植骨の異常な骨吸収が挙げられた.再手術後,全例で感染は治癒した.感染が疑われる症例では,食道穿孔を合併している可能性も考慮し,嚥下造影や経鼻内視鏡による評価が必要で,プレート抜去と局所のデブリドマンを速やかに行うことが大切である.
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