Japanese
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誌上シンポジウム 慢性疼痛と原因療法―どこまで追究が可能か
P2X受容体を介した慢性疼痛メカニズムと鎮痛
Cellular Mechanisms of Chronic Pain and Analgesia Through the Activation of P2X Receptors
谷口 亘
1
,
吉田 宗人
2
,
中塚 映政
1
Wataru TANIGUCHI
1
,
Munehito YOSHIDA
2
,
Terumasa NAKATSUKA
1
1関西医療大学疼痛医学分野
2和歌山県立医科大学整形外科学教室
1Pain Research Center, Kansai University of Health Sciences
2Department of Orthopaedics Surgery, Wakayama Medical University
キーワード:
アデノシン三リン酸
,
ATP
,
P2X受容体
,
P2X receptor
,
慢性疼痛
,
chronic pain
,
脊髄後角
,
spinal dorsal horn
Keyword:
アデノシン三リン酸
,
ATP
,
P2X受容体
,
P2X receptor
,
慢性疼痛
,
chronic pain
,
脊髄後角
,
spinal dorsal horn
pp.1169-1174
発行日 2013年12月25日
Published Date 2013/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102901
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アデノシン三リン酸(ATP)とそのサブファミリー受容体のP2X受容体は慢性疼痛の形成に関して多彩に影響することが示唆されている.ATPは末梢レベルのP2X受容体に作用することで末梢性感作を引き起こし,脊髄後角レベルにおけるP2X受容体に作用することで中枢性感作を惹起し,さらには脊髄内の活性化グリア細胞に対して作用することでアロディニアの発症に関与している.このようにP2X受容体はさまざまな面で難治性である慢性疼痛の形成に関与しており,今後,P2X受容体を介した鎮痛の臨床応用が期待できる.
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