特集 縫合・吻合法のバイブル
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
6.小腸
小腸切開部の縫合閉鎖(手縫い)
安達 洋祐
1
Yosuke ADACHI
1
1大分医科大学第1外科
pp.230-232
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903381
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手順
小腸の切開は小範囲であれば腸管軸に直交する横切開がよい.なぜなら小腸に分布する支配血管を損傷せず,蠕動に重要な輪状筋を横断しないからである.また,小腸の輪状ひだに沿っているため粘膜面の縫合がきれいに行えるし,縫合部が狭窄する心配もない.切開はもちろん腸間膜の対側におく.
縫合閉鎖はAlbert-Lembert縫合もしくはlayer-to-layerの層々縫合で行う.連続縫合でも結節縫合でもよいが,経験の浅い者はより安全な結節縫合を選ぶべきであろう1).
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