特集 縫合・吻合法のバイブル
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
6.小腸
小腸切除後の手縫いによる小腸—小腸吻合
浅原 利正
1
,
岡島 正純
1
,
土肥 雪彦
1
Toshimasa ASAHARA
1
1広島大学医学部第2外科
pp.225-227
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903379
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はじめに
消化管吻合で最も避けなければならない合併症は縫合不全と吻合部狭窄である.小腸は可動性に富み,血流豊富な腸管であること,小腸内容は液状であることから,小腸—小腸吻合ではこれらの合併症が生じる危険性は少ない.この点において小腸—小腸吻合は消化管吻合の中で最も容易な吻合といえる.またこの吻合は小腸に限局した病変に対する手術を除いては,いくつかの吻合の一部として,多くはより難易度の高い吻合と併施されることが多い.したがって小腸—小腸吻合では術者が最も慣れた簡便な吻合法が行われている.本稿では,最も簡便な吻合の1つであると考えられるAlbert-Lembert吻合について述べる.
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