増刊号 2024年最新版 外科局所解剖全図—ランドマークの出し方と損傷回避法
Ⅲ.肝胆膵
膵頭十二指腸切除に必要な局所解剖:腹腔・肝動脈周囲
井上 陽介
1
,
高橋 祐
1
Yosuke INOUE
1
1がん研有明病院肝胆膵外科
pp.227-233
発行日 2024年10月22日
Published Date 2024/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214715
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
POINT
●領域リンパ郭清(いわゆるD2郭清)の際は,動脈周囲神経を温存するouter-most-layerでの剝離を意識する.開腹手術では神経線維,リンパ節,疎性結合織,脂肪,血管外膜などが識別できるように拡大鏡を使用する.
●最も難しいのはNo. 8pの切除であるが,これは腹腔神経節〜CA-HA系と膵頭部をつなぐPLphⅠの郭清と同義であり,正しい手順を理解するとマスター可能である.
●GDA周囲の剝離時は,GDA背側に薄く伸びる膵実質の存在を意識する.
●肝門郭清時に不意の出血を起こしやすいのは右胃静脈であると認識する.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2029年10月末まで)。
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.