Japanese
English
臨床報告
鼠径ヘルニア,心室中隔欠損症を合併した幼児期睾丸性女性化症候群の1例
An infantile testicular feminization syndrome with inguinal hernia and ventricular septal defect: A case report
川田 哲嗣
1
,
河内 寛治
1
,
小林 博徳
1
,
森田 隆一
1
,
萩原 洋司
1
,
北村 惣一郎
1
Tetsuji KAWATA
1
1奈良県立医科大学第3外科
pp.1831-1833
発行日 1988年11月20日
Published Date 1988/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210231
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はじめに
睾丸性女性化症候群(testicular feminization syn-drome:TFS)は,外生殖器上女性型を呈するが,腹腔内または鼠径部に睾丸を有する疾患である.多くは,原発性無月経を主訴に思春期以降に見つけられることが多い.今回われわれは,最初,心室中隔欠損症根治手術時に両側外鼠径ヘルニアと診断したが,偶然行った染色体検査をきっかけにTFSを合併していると診断し,後日同時期にヘルニア根治術,除睾術を行った女児例を経験した.女児鼠径ヘルニア根治手術において,稀ではあるが本疾患の合併も注意すべきことと思われ,ここに文献的考察を加えて報告する.
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