画像診断 What sign?・28
肝門部嚢胞性腫瘤(cystic mass in the hepatic hilum)
佐藤 豊
1
1聖マリアンナ医科大学放射線科
pp.935
発行日 1985年7月20日
Published Date 1985/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209063
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小児科領域の外科的黄疸症例の鑑別の代表疾患として胆道閉鎖症と総胆管拡張症が挙げられるが,このうち胆道閉鎖症のⅠ型嚢腫形成型と嚢胞性拡張を示す総胆管拡張症では超音波検査にて肝門部に嚢胞性腫瘤を認める.この場合,胆道閉鎖症のものでは肝内胆管の拡張はみられないが,総胆管拡張症では肝門部嚢胞性腫瘤に拡張した肝内胆管が樹の枝状に連続した,いわゆるbranch-ing cystic massを形成する.
総胆管拡張症においては,99mTc-iminodiacetic acid(HIDAなど)や99mTc-PMTなどを使つた胆道シンチグラフィーによつて,このbranching cystic massが胆道起源のものであることを証することにより確定診断に至ることができる.
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