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文献抄録
柵瀨 信太郎
1
,
西尾 剛毅
1
1聖路加国際病院外科
pp.945
発行日 1982年6月20日
Published Date 1982/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208058
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Stage Ⅱ(T1N1M0)乳癌の予後・乳癌に於ける腋窩転移の評価
Prognosis in Stage II(T1N1M0)Breast Cancer/Axillary Micro- and Macrometastases in BreastCancer/Paul P. Rosen, et al.:Ann. Surg., 194(5):576-591, 1981.
〈目的〉乳癌の予後は,腫瘍の大きさとリンパ節転移の程度に大いに関係することは認められている.著者らは,早期癌と考えられるT1乳癌(腫瘍直径が2cm以下のもの)症例について,種々な点について(特にリンパ節転移との関係)分析を行つた.
〈対象〉N. Y.のCancer Memorial病院で,1964年から1969年までの6年間に治療を受けたT1乳癌の症例は524例であり,このうち142例(27%)に腋窩転移を認めた.これらをA:腫瘍径が1cm以下でリンパ節転移のないもの.B:腫瘍径が1〜2cmでリンパ節転移のないもの.C:腫瘍径が2cm以下でリンパ節転移が1つのみのもの.(TNM分類ではT1,N1a,M0-Stage Ⅰに相当すると考えてよい.)D:腫瘍径が2cm以下でリンパ節転移が2コ以上のものに分け,その各々について分析を行つた.経過観察期間は平均10年間である(表,図参照).
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