海外だより
SHOCK UNIT—USC Medical Center
隅田 幸男
1
1国立福岡中央病院外科
pp.1968-1973
発行日 1968年12月20日
Published Date 1968/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204765
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Los Angeles Country-USC Medical CenterのShockUnitを訪れたのは1968年7月5日のことである.Di-rectorのDr.Max Harry Weilは,市の北方NorthState Streetに面する丘の上に建つこの病院の一室"Shock Unit"で愛想よく筆者を迎えてくれた.このUnitは南カリフォルニア大学医学部のShock ResearchUnitに属しており,主に内科医によつて構成され,最も救命率の低いIrreversible Endotoxin Shockの治療に取組んでいる.
Shock Unitとは重症Shock患者のみを治療の対象とした病室である.したがつて,外科医や麻酔科医によつて運営されている回復室(Recovery Room)や濃厚治療室(lntensive Care Unit)は,主に手術後の患者の観察と治療を目的として手術室内あるいは,それに隣接して設けられたものであり,最初からShock患者のみを取扱うShock Unitとはいささか趣を異にしている.しかし,機構そのものが,ややマンネリズムに陥りかけた,本邦の回復室やICUを運営する上に多くの参考となる点を持つている.
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.