Japanese
English
論説
Ringer's lactate Solutionを用いた体外循環開心術
Open heart surgery under extracorporeal cir-culation primed with Ringer's lactate Solution.
藤倉 一郎
1
,
安西 信行
1
,
川瀬 光彦
1
,
遠藤 真弘
1
,
高野 良行
1
,
石井 信行
1
,
堺 裕
1
,
山口 繁
1
Ichirô FUJIKURA
1
1東京女子医科大学外科教室
pp.1943-1947
発行日 1968年12月20日
Published Date 1968/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204762
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はじめに
私たちは1956年Bubble Oxygenatorを用いて開心術による心臓手術に成功していらい,Ce-ntrifugal disc Oxygenator1)およびDisposableVinyl Sheet Oxygenator2)を用いて2000例におよぶ臨床例を経験して来た.
1961年以来,稀釈体外循環を行ない3,4)種々の代用血漿を用いて軽度低体温併用のもとに良好な結果をえているが,今回,充填液としてRinger’slactate Solutionを用い従来の充填液に比しすぐれた成績をえた.Ringer’s lactate Solutionは後述するように細胞外液とその電解質組成が近くしてあり,細胞外液喪失やShockなどに対しての治療に利点があげられている.また乳酸ナトリウムのもっBuffer activityによつて,酸塩基平衡が正常に保ちやすい.私たちは,ここに臨床例の一部を報告し,諸腎の御批判を問うものである.
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