特集 腹部外科の臨床
研究と報告
腎腫瘍かと思われた虫垂粘液嚢腫の1治験例
土屋 定敏
1
,
犬塚 貞光
1
,
弘中 哲也
2
,
平田 邦彦
2
1広島赤十字病院外科
2広島赤十字病院泌尿器科
pp.1307-1309
発行日 1965年9月20日
Published Date 1965/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203770
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虫垂粘液嚢腫Appendixmucocele, Appendiceal Mu-cocele or Mucocele of the Appendixとは,虫垂が主としてその根部において内腔がなんらかの原因により閉塞され,その末梢の方で分泌される粘液が貯溜されて虫垂が嚢状を呈するようになつたものをいい,小坂等によればRokitansky (1842)により初めて記載され,本邦においては冨田(1909,明治43年)の報告が最初であるという.以来時々症例報告や実験結果の発表をみているが,私共は最近術前診断が困難で,右腎腫瘍かと思われた虫垂粘液嚢腫の1治験例を経験したので簡単に報告する.
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