Japanese
English
臨床報告・1
胃癌術後にたこつぼ心筋障害を併発した1例
A case report of “takotsubo” cardiomyopathy after surgery for gastric cancer
中野 雅人
1
,
林 達彦
1
,
渡辺 直純
1
,
村山 裕一
1
,
畑田 勝治
2
,
清水 武昭
1
Masato NAKANO
1
1新潟県厚生連村上総合病院外科
2新潟県厚生連村上総合病院循環器内科
キーワード:
たこつぼ心筋障害
,
胃癌
,
術後
Keyword:
たこつぼ心筋障害
,
胃癌
,
術後
pp.133-137
発行日 2008年1月20日
Published Date 2008/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102018
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はじめに
たこつぼ心筋障害は1990年に佐藤ら1)によって提唱された,突然の胸痛などの急性心筋梗塞に類似する症状で発症し,左室心尖部を中心とした広範な可逆性の収縮低下像を呈する症候群である.精神的・身体的ストレスを誘引として発症することが多く,消化器外科手術後に発症した症例も散見する2).近年では急性心筋梗塞と判断し心カテーテル検査を行った症例の0.9~1.3%がたこつぼ心筋障害である可能性が示唆されており3),消化器外科手術後の併発例の報告は少ないものの,実際数はより多い可能性も考えられる.
今回,われわれは胃癌術後に併発した,たこつぼ心筋障害の1例を経験したので報告する.
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