Japanese
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特集 外科栄養療法の新たな潮流
わが国におけるnutrition support team(NST)の現況
Nutrition support team in Japan
東口 髙志
1
,
大柳 治正
2
,
小越 章平
3
Takashi Higashiguchi
1
1藤田保健衛生大学医学部外科学・緩和ケア講座
2近畿大学医学部外科
3高知大学医学部
キーワード:
栄養管理
,
栄養サポートチーム
,
NSTプロジェクト
,
potluck party method
,
日本栄養療法推進協議会
Keyword:
栄養管理
,
栄養サポートチーム
,
NSTプロジェクト
,
potluck party method
,
日本栄養療法推進協議会
pp.565-573
発行日 2005年5月20日
Published Date 2005/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100082
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要旨:栄養管理はすべての疾患治療のうえで共通する基本的医療の1つである.この栄養管理を個々の症例に応じて適切に実施することを栄養サポートと言い,これを職種の壁を越えて実施する集団をnutrition support team(NST:栄養サポートチーム)と言う.NSTの誕生は1968年の中心静脈栄養(TPN)の開発にその発端があり,TPNの普及とともに欧米中に広がった.一方,わが国では欧米のNSTが専属チームであったためにその普及が拒まれてきたが,1998年にわが国独自のNST運営システムであるpotluck party method(PPM:兼業兼務方式)が考案され,これを契機に全国の医療施設にNSTが設立されるようになった.2001年,日本静脈経腸栄養学会は学会主導でこのNSTの設立を支援するNSTプロジェクトを企画した.2004年12月末には298施設にNSTが設立され,さらに200以上の施設でNST稼動の準備がなされている.現在,わが国に普及しつつあるNSTは欧米のものとは異なって,静脈,経腸,経口栄養を一貫して管理するものであり,少子高齢化が進むわが国の医療においてその有用性はよりいっそう高まっていくものと思われる.
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