Japanese
English
総説
脳梗塞における日本人の特異性
Characteristics of Ischemic Cerebrovascular Disease in Japanese:A Review
斎藤 勇
1
Isamu Saito
1
1東京大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.303-317
発行日 1988年4月1日
Published Date 1988/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206081
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
我が国の国民病といわれた脳卒中は,1981年に悪性新生物に,さらに1985年には心臓病に抜かれ,現在,日本人死因の第3位になった。この脳卒中は全体の死亡数が減じただけでなく,その内容にも変化が生じ,最近は,脳出血が極端に減少し,脳梗塞が増加している事は,広く知られている現象である。そこで,この増加していると言われる我が国の脳梗塞あるいは虚血性脳血管障害(cerebrovascular disease,CVDと略す)が,欧米に比較してどのような特徴があるのかという点を我々のデータも加え,次の各項目に関し総説することとする。なお,ここでは出来るだけ新しい文献を引用し,1970年以前のものは最小限にとどめた。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.