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編集後記
田縁 修治
pp.304
発行日 1965年3月1日
Published Date 1965/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201813
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- 文献概要
本号は御覧のごとく,昨年9月に行なわれた第23回日本脳神経外科学会の特集号である。その内容とは直接関係はないが,ここでは薬剤の治験報告についてふれてみたい。
本誌への投稿が増加していることは前にもふれたが,そのうちでめだつことのひとつは,新薬の治験報告が増えていることである。いうまでもなく,最近の合成化学の発達に伴つて,神経薬理学,精神薬理学の進歩にはめざましいものがあり,10年前の薬物治療と今日の現状とを考えあわせると,まさに今昔の感がある。つぎつぎに現われる新薬のなかには,初めには大きな効果が宣伝されながら結局は期待はずれに終つてしまつたり,思わぬ副作用の出現で姿を消してしまつたものも少なくない。やはり薬も時間によつて自然に淘汰されてゆくといえよう。
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