編集後記

　長いうつとうしい梅雨の後に，今年もまた焼けつくような盛夏がやつてきた。休みともなると海へ山へとおびただしい人たちが涼を求めて出かけて行くが，読者の中には秋に行なわれる数々の学会にそなえて，レジャーどころではない方々が多いことと推察申しあげる。

　この秋に行なわれる神経科学関係の学会だけをとり上げても，まず9月そうそうに第23回国際生理科学会議が東京で行なわれる。この学会は御承知のように多くの分科会の加盟による一大科学連合であつて，東洋で開催されるのは日本が初めてであり，これはわが国の科学水準のいちじるしい向上を物語るものといえよう。その多採なプログラムをみても，なかばちかくは神経科学に関するものであつて，私のような臨床家にとつても興味をそそられるものが多い。