Japanese
English
短報
ミアンセリン投与により無呼吸がみられたせん妄の2症例
Mianserin Caused Apnea in Two Patients with Delirium
浜田 真理子
1
,
松島 英介
1
,
渥美 義賢
2
,
融 道男
1
Mariko HAMADA
1
,
Eisuke MATSUSHIMA
1
,
Yoshikata ATSUMI
2
,
Michio TORU
1
1東京医科歯科大学神経精神医学教室
2国立特殊教育総合研究所情緒障害教育研究部
1Department of Neuropsychiatry, Tokyo Medical and Dental University School Medicine
2Department of Education for the Emotionally Disturbed, National Institute of Special Education
キーワード:
Mianserin
,
Side effect
,
Apnea
,
Delirium
Keyword:
Mianserin
,
Side effect
,
Apnea
,
Delirium
pp.1319-1322
発行日 1995年12月15日
Published Date 1995/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904004
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■はじめに
ミアンセリンは高齢者におけるせん妄に効果があると報告され,臨床に用いる試みがなされている3)。ミアンセリンはセロトニン2受容体,アドレナリンα1,α2受容体,ヒスタミンH1,受容体などを遮断する2,7)ことが知られているが,せん妄を改善する薬理学的機序については明らかになっていない。一方,ミアンセリンは,心毒性が弱く5),重篤な呼吸抑制などの副作用がない1)という安全性を合わせ持つことも高齢者のせん妄に用いる場合,利点とされている。しかしながら,開胸手術後の1例と慢性腎不全で腹膜透析中の1例で,せん妄状態を呈したためにミアンセリンを投与したところ,催眠効果の発現と合わせて無呼吸がみられたのでその経過を報告する。
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