Japanese
English
特集 新しい向精神薬の薬理・治療
向精神薬・他の医薬により改善した強迫症状の症例
タンドスピロンとSSRIによる併用療法が奏効した強迫性障害の1例
Tandospirone and Selective Serotonin Reaptake Inhibitors Combination for Obsessivecompulsive Disorder : A case report
姜 昌勲
1,2
,
杉原 克比古
1
,
五十嵐 潤
1,2
,
小川 寿
1
,
岸本 年史
2
Masanori KYOH
1,2
,
Katsuhiko SUGIHARA
1
,
Jun IGARASHI
1,2
,
Hisashi OGAWA
1
,
Toshifumi KISHIMOTO
2
1安来第一病院精神科
2奈良県立医科大学医学部精神医学教室
1Yasugi Daiichi Hospital
2Department of Psychiatry, Nara Medical University
キーワード:
Combination therapy
,
Tandospirone
,
SSRI
,
Obsessive-compulsive disorder
Keyword:
Combination therapy
,
Tandospirone
,
SSRI
,
Obsessive-compulsive disorder
pp.299-301
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902608
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はじめに
近年,精神疾患に対する薬物療法について単剤処方の重要性は一段と推奨されており,新規の非定型抗精神病薬の導入をきっかけにして処方の切り替え・単剤化の潮流は顕著となっている。その一方で,早期効果発現や効果増強などを目的としたaugmentation療法(強化療法)をはじめとする多剤併用療法の有用性を検討した報告も数多く認める3)。今回我々は治療に難渋していた強迫性障害(以下OCD)の患者に対して,5-HT1A作動薬であるタンドスピロンとSSRI(フルボキサミン,パロキセチン)の併用療法が奏効した症例を経験したので,若干の考察を加えて報告する。
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