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短報
フルボキサミンが奏効した神経性大食症/境界性人格障害の1例
Fluvoxamine was Significantly Effective to Improve the Symptoms of Bulimia Nervosa Combined with Borderline Personality Disorder : A case report
岩崎 剛士
1
,
松本 出
1
,
丹羽 真一
1
Takeshi IWAZAKI
1
,
Izuru MATSUMOTO
1
,
Shin-ichi NIWA
1
1福島県立医科大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Fukushima Medical University, School of Medicine
キーワード:
Bulimia nervosa
,
Borderline personality disorder
,
SSRI
Keyword:
Bulimia nervosa
,
Borderline personality disorder
,
SSRI
pp.321-324
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902394
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はじめに
マレイン酸フルボキサミン(以下フルボキサミン)は1999年5月より本邦で使用可能となった選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor;以下SSRI)で,既存の三環系および四環系抗うつ薬と同等の抗うつ効果のみならず優れた強迫性障害改善効果を示し,三環系および四環系抗うつ薬で多くみられる循環器系や抗コリン作用に基づく副作用の少ないことが示されている2,12)。
フルボキサミンは本邦ではうつ病,うつ状態と強迫性障害に効能・効果が承認されたが,その他にもパニック障害,神経性大食症,アルコール依存症,心身症,人格障害,月経前不快気分障害などにも効果があるという報告が認められ10),これらの疾患に対する有効性を検討していく必要があると考えられる。今回我々はフルボキサミンが奏効した境界性人格障害を合併した神経性大食症の1例を経験したので報告する。
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