Japanese
English
私のカルテから
右側頭葉腫瘍摘出後に全生活史健忘を呈した1例
A Case of Total Amnesia after Right Temporal Tumorectomy
松村 雄彦
1,2
,
佐藤 裕
1
,
宮川 朋大
1
,
前田 正
1
,
後藤 健二
1
,
小阪 憲司
1
Takehiko MATSUMURA
1,2
,
Hiroshi SATO
1
,
Tomohiro MIYAKAWA
1
,
Tadashi MAEDA
1
,
Kenji GOTO
1
,
Kenji KOSAKA
1
1横浜市立大学医学部精神医学教室
2清心会藤沢病院
1Department of Psychiatry, Yokohama City University
2Seishinkai Fujisawa Hospital
pp.426-427
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902208
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
全生活史健忘とは,自己の記憶および自己と密接な記憶のみが失われる特異な健忘であり,おおむね心因性の障害と理解されている。一方,てんかん2,3,9)や正中過剰腔1)を伴った症例も報告されており,症例によっては器質的要因の関与も否定できない。今回我々は右側頭葉脳腫瘍の摘出術後に全生活史健忘状態を呈した症例を経験したが,全生活史健忘の器質的要因について考える上で貴重な症例と考えられたので,若干の考察を加え報告する。
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.