Japanese
English
特集 光と精神医学
光と加齢・認知症
Shedding a New Light on Light Therapy for Dementia
金野 倫子
1
Michiko Konno
1
1埼玉県立大学保健医療福祉学部共通教育科
1Center for University-wide Education, Faculty of Health Sciences, Saitama Prefectural University, Koshigaya, Japan
キーワード:
Light
,
dementia
,
BPSD
,
Spectral distribution
,
Non-image-forming vision
,
Sleep
,
Circadian rhythm
Keyword:
Light
,
dementia
,
BPSD
,
Spectral distribution
,
Non-image-forming vision
,
Sleep
,
Circadian rhythm
pp.915-926
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205881
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抄録 認知症においては,睡眠覚醒リズムをはじめとした概日リズムの問題に関連すると考えられる行動心理症状(behavioral and psychological symptoms of dementia:BPSD)が少なからず認められる。光は非イメージ形成機能を持ち,体内時計の同調機能はそのひとつであるが,加齢や認知症に伴ってこの機能においていくつものレベルで変化が生じ,結果として光作用減弱をもたらすことが明らかとなっている。一方,体内時計の同調機能や情動などに関連するいくつかの脳部位に対して,網膜からの直接投射経路の存在も見出されている。認知症の睡眠やBPSDへの高照度光療法(bright light therapy:BLT)に対する評価は必ずしも確立されていないが,これまでのBLT研究や上記の知見の中には,光によるBPSD介入をさらに効果的にするヒントがあると考えられる。
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