Japanese
English
特集 光と精神医学
光の気分への作用
Effects of Light on Mood
内山 真
1
Makoto Uchiyama
1
1日本大学医学部精神医学系
1Department of Psychiatry, Nihon University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
Seasonal affective disorder
,
Depression
,
Light therapy
,
Melanopsin
,
Retinal ganglion cell
Keyword:
Seasonal affective disorder
,
Depression
,
Light therapy
,
Melanopsin
,
Retinal ganglion cell
pp.873-881
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205876
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抄録 光が気分に与える影響についての記載は古くからあり,文学作品にも多く取り上げられてきた。しかし,臨床医学で取り上げられるようになったのは,1980年代の季節性うつ病の発見からである。光による抗うつ効果については,網膜から視床下部への直接路が発見され,初期には概日リズムや睡眠の改善を介したものと考えられていた。2000年以降になって,網膜から海馬や扁桃体への直接的な伝達経路が発見され,抗うつ効果は抗うつ薬などと基本的に変わらない辺縁系への直接作用によるものが大きいことが分かってきた。本稿では,網膜から辺縁系への投射路の機能から,気分障害における高照度光療法の効果について検討した。
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